いくつかの驚くべきニュースが,次のニュースに繋がっていく。ドリキャスへのハッキングにもいくつかの伏線があった。はかーの道は一日にしてならず,か(^_^)。
「ユートピア(Utopia)」というグループが,MODチップなしでドリームキャストのゲームをCD-Rディスクにコピーできるツール「ドリームキャスト・ブートCD V1.1」をリリースした。セガでは,このツールが利用している抜け穴があることを認めており,すでに対策を施しているとのこと。
このドリームキャスト・ブートCDは先月22日にリリースされ,かなり大きな話題を振りまいていた。裏ニュ〜スさんでも取り上げられていたので注目していたら,CNETが取り上げるわ,AP通信電で米国ヤフー,米国アルタビスタ,ABC NEWSも出すわとここに来て大騒ぎ。日本のソフトの動作状況はDC ISOSのページにまとめられている。セガのゲームはコピーできないものが多いようだが,8割方,できそうですな。で,問題なのがご承知の通り,ドリキャスが採用しているヤマハが開発した1GBのGD-ROM(ギガバイトディスク)なわけで(普通のCD-ROMは640MB),記事だとオーディオトラックを捨てるなどしているらしい。DC-ROMは,中央に35MB分の低密度のエリアがあり,外側に1GB分の高密度データを記録する。PCでは中央のエリアは読めるが,外側のゲームデータが入っている1GB部分は読めない。で,その中央と外側の境目としてセガの名前が記されたラインがある,という作り。
このドリームキャスト・ブートCDには,いくつかの伏線があった。まず,英国デイテル社が出したドリキャス用プロアクションリプレイ(コードを入力してソフトの仕様を変更するソフト)「ACTION REPLAY」。これにより,ドリキャスのデータ部分をROMからのブートデータによって,意図的に変更することができることが公になっていた。で,もうひとつが,E3で大注目を浴びたブリーム社の「ブリームキャスト」だ(GAME SPOTの記事)。ブリームキャストは,ドリキャスにプレステCD-ROMのデータをブートするためのバックドアをまず仕込み,そして起動する,てな感じ。そしてUtopiaはそのバックドア部分を作成ディスクイメージに組み込みつつ,「ディスクジャグラー」などの強力な焼き込みソフトで作成する。ドリキャスは,排他的なディスクでコピーをガードしていたが,一般的なディスクによるガードをまったくしていなかった。まっ,今回はブート部分を完全にクラックしたハッカーさんをほめるべきでしょうな,いやはや。(参考:CDRinfo.com)
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